ベイファンとITエンジニアの狭間で

ベイスターズを応援しながら元気をもらう IT エンジニアのブログ

【#baystars】前に進むこと : 高城俊人と白崎浩之の前途に幸多からんことを

いつもより少々遅い昼食を口にしながら Twitter をスクロールしていたとき,そのニュースは飛び込んできた.

www.baystars.co.jp

いつも余裕があるときや試合観戦を楽しむときに眺める Twitter ベイスターズファンたちの悲しみに暮れる様子と比べると,ちょっと落ち着いた自分がいた.
妻も,いつもより早く帰宅した私が思いの外,冷静だったことに少々拍子を抜かしていたように思えた.

トレードと聞いて思い出すのは,やはり青春時代の苦い思い出だ.2006年冬の多村仁寺原隼人のトレード.2008年の小池正晃石井裕也鶴岡一成真田裕貴とのトレードは,それぞれ明日も夢もない,ベイスターズの築き上げたものを無に帰すような悲しい出来事の連続だったように思う.大好きだったチームが,なんの哲学も戦略もなく崩されていくような記憶に比べれば…と心のどこかで思っている自分がいる.

思い出が多すぎるので,心を整理するのもたいへんだけどね.

2015年5月5日.三浦の初登板の試合,高城はプロ初本塁打を放ったねぇ.その直前,外野では応援団の「今年の高城はひと味違う!」なんて一声があったとか.

立ち見だよ!場所取り熾烈すぎ!外野は無理だった。 #baystars

2013年のサードユニフォームの高城ユニ,たしかシーズン終盤の福袋で引いたんだけど,そんなにお小遣いもない中で大好きな選手のユニを引き当てたのが嬉しくてね.

日本シリーズ第4戦,五十嵐亮太の初球をバチコーン!と打って高々と舞い上がった打球は,STAR SIDE (三塁側) B指定席からとても綺麗に見えた.ここまで頑張ってきて本当によかったなぁ,としみじみ思いながらホームラントロットを眺めていたのを思い出す.

白崎といえばこの日の誕生日本塁打.この頃は倉本と来る日も来る日も遊撃の座を争っていたねぇ.


今思うと,ふたりとも,ちょっと優しすぎるところがあったのかなぁ,って思うフシもちょっとあるかなぁ.
2016年に「一番・三塁」先発で開幕を迎えた白崎だって,正捕手を固定できないベイスターズで高卒1年目から出場機会を与えられ続けた高城だって,ラミレス監督の言うところの「一度与えられたポジションを離すな」を実践できなかった,ということには間違いない.
プロ野球って熾烈な世界だ.改めて本当にそう思う.

僕はオリックスでベテランたちが故障した中で西野と三塁のポジションを争う白崎にも,移籍してもなお若月という分厚い壁と戦う高城にもその活躍を大きく期待する.あの重量打線の中で長打をかっ飛ばす白崎,若月とレベルの高い試合出場の競争を繰り広げて他球団に羨まれる捕手陣の一角となる高城.想像するだけでワクワクするじゃないか.DAZN でほぼすべての公式戦を観戦できるとは,本当に良い時代になったものだ.


球団の編成にまで想像を膨らませられるようになった身からすると,意図を持った良いトレードだなぁと思うし,そう後に振り返って思えるようになることを願うばかりだ.

同じメンバーで野球を出来なくなる日はきっといつだってやってくる.この機会に,高城が1軍デビューし,シーズンオフには白崎がドラフト1位で名前を呼ばれた2012年の『ダグアウトの向こう』を観直したが,あの作品に出てくる選手の殆どがもうベイスターズの一員ではない.三浦大輔のように幸せにユニフォームを脱いだのはほんのごく一部だ.

プロ野球選手一人ひとりが自分の生活や人生を賭けているとわかっているからこそ,チームも選手も前に進むことをひたすら楽しみにしていられる自分がいる.