ベイファンとITエンジニアの狭間で

ベイスターズを応援しながら元気をもらう IT エンジニアのブログ

2019年の #baystars 現地観戦をゆっくり振り返りたい

2月1日 ~ 2月3日 宜野湾キャンプ

前日より,会社で制度化されてる5営業日連続休暇を取得して沖縄入り.1日の8時半に宜野湾の室内練習場の前に立っている自分がいた.最初に目の前を歩いたのは伊藤光中井大介.「そうか,また89年生まれの選手が増えたんだな」と実感する.

球場に,ユニフォームを着た三浦大輔が,田代富雄が,鶴岡一成がいることに不思議な感覚を覚えた.

伊藤光の背ネームも長くなったのが新鮮だった.

二塁手は柴田竜拓か,ネフタリ・ソトか.終わってみれば柴田は CS 第3戦で邪飛のスーパーキャッチ.ソトは昨年あれだけ不安定だった二塁守備も及第点で1年間戦い抜いた.

石田健大の救援に先発にの活躍は将に「大車輪」だったが,このときは今永とともにぶら下がり取材で先発調整,決まれば3年連続となる開幕投手への意気込みについて話していた.

長年ブルペンの精神的支柱となっていた2人は,よく一緒に行動していた.どんな話をしていたんだろう.

今永.このときは,その復活を願っていたが疑ってもいる自分がいたよ.でも,自分が最初に宜野湾に足を運んだ2016年とはチーム内での立場も変わって,引っ張っていく役割なんだなぁというのを感じたよね.

キャンプ見学,すべて楽しかったんだけど,特に見応えがあったのが宮崎敏郎のロングティー.ソトの「ガシャーン」とぶつかるようなインパクトとも違う,それでも大きく強く振って,打球が高く舞う感じ.お金を払っていつまでも観ていたかったなぁ.

上茶谷大河の3日目ブルペン.写真はかなり網に持っていかれてるんだけど,低く強いリリースがかっこいいなぁって.毎年ルーキーのグッズを買うか悩むんだけど,今年はユニフォーム買ってしまったよ.

3月9日,10日 侍ジャパン親善試合

ベイスターズからちょっと離れるけど,3月の侍ジャパンの親善試合.今永の復活への手応え,そして三上の代表初招集.三上がジャパンのユニフォーム着ているのは嬉しかったなぁ…!!

3月16日 オープン戦

宜野湾で一目惚れしてしまった上茶谷の横浜スタジアム初登板. www.instagram.com

新席増設,そして新グルメのお目見え.見違える球場になったなぁと感心したのでした.

3月29日 開幕戦

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ぶっつけ1番の梶谷隆幸,2番に大抜擢の楠本泰史,そして初の開幕投手を務めることになった今永昇太… 不安だらけの開幕戦,蓋を開ければこれ以上ない理想的な展開だった.

3月31日

ふと1人暇になった日曜日,人生初の左翼席へ.

筒香がこっちに向かって走ってくる,という幸せな席なんだなぁ,と知った.筒香の海外移籍もある程度想像がついていたわけだし,もう1試合くらいあそこで観戦していればよかった.

試合は,前日に楠本と交錯した影響でソトを欠くも,最終回に佐野のサヨナラ打で勝利.そのお膳立てをした嶺井による決死のバントも光ったのは忘れないでおきたい.

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初マグロ丼.美味いがコスパでは青星寮カレーに劣るか

4月2日

ここから苦しい時期が始まる.上茶谷の公式戦初登板.

山田哲人から三振を奪うなど好投.降板後にチームが逆転するも,その後の救援が打たれ敗戦.

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球場でビールばかり飲む自分がホットコーヒーを買った日も,登板がなくてもバックアップで準備をするブルペン陣に頭が上がらないな,と思えるのが神宮.この日の三上も2回準備をしていた.

ちなみにホットコーヒーを買ったのは,ホットワインが売り切れだったからというのは内緒.

4月5日

初回,フォローの風にのって両軍それぞれ2本のソロ本塁打が出るときは乱打戦を予感したが,その後はさすがのエースの投げ合い.今永が6回にゲレーロ本塁打を許す.菅野が一枚上手だった.

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4月12日

70th Anniversary Game. きっと,世界一幸せなスポンサーシップだったんじゃないだろうか.提案した DeNA も,受け入れたマルハニチロともに拍手.素晴らしい企画だった.

初のウィング席.ただし,この日は最前列であまりウィング席らしさを感じられず.

ゲームは京山が序盤のゲームメイクができずに敗戦.筒香死球で途中交代,床田には近年では聞かなくなった野次が飛んだ.

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4月25日

仕事からのウィング席.

最終回に山崎康晃阪神・近本光司に3点本塁打を浴び逆転を許す.連敗の伸び方が気になってくる.

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4月30日

DAZN の企画に当選し,招待券で観戦.試合前にはスタジアムツアー,そして,写真はないがスピードガンコンテスト (13年ぶり2回め) にも参加した.

10連敗の止まった後だが,重苦しい雰囲気.その中で,大和の通算1,000試合出場.

試合は雨の強くなった延長10回にエスコバーが勝ち越しを許す.さすがの雨脚に,その様子はコンコースで見届けざるを得なかった.

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5月8日

以前にお世話になった美容師さんが独立開業した 美容院 へ遊びに行くというオマケをつけて,新潟遠征.

空が広かった.遠くには日本アルプスも見えて,空気も澄んで,本当に美しい球場だった…!!

試合は先発の大貫が降板のあとに大逆転負け.帰りの失意のシャトルバスで,終盤に救援陣が捕まった試合展開をひたすら反芻していた.

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5月23日

伊藤光が捕手そして男として受難の日…

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5月24日

あまり記憶に残っていない敗戦

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5月25日

もともと予定はなかったのだけど,大学の先輩が急遽呼んでくれた試合.上茶谷が完封ペースも9回に捕まる.ズルズルと敗戦に引きずり込まれそうになるところを,なんとか康晃が食い止める.

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6月1日

ガールズフェスティバル.ベリーフルーツ仕込み (あんまり詳しく覚えてない) の「make-me-happy ale」もいい感じ.

いよいよ夏が近づいてきたなぁという天気,気持ちよかったね.

試合は上茶谷の完封勝利.いわゆる「例のやつ」

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6月7日

会社の同僚2名とともに観戦.モーガンの変わらない明るさが嬉しかった.そしていつもは BIG FLAG のタイミングで始まった「モーガンタイム」.ここまでやってくれてあの時が戻ってきたんじゃないか,という瞬間にはなんかウルッときてしまった.

思えば,2013年の9月,一塁側FB席で今日も目の前には荒波,中堅にモーガンなのかなと思っていたら,その日限りでモーガンは帰国,中堅荒波というスターティングメンバーだったあの日.勝手ながら,お別れと感謝が言えないまま終わった2013年の続きがやってきてくれた気がして嬉しかった.

試合は一歩及ばず.FA席前から4列目くらいだったかな?二遊間とマウンドの間の弱いゴロを突っ込んで処理した埼玉西武源田壮亮のファインプレーをこの席から観てしまって感動と脱帽.

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6月8日

モーガン3連戦の2戦目.

去年以上に苦しいシーズンになった桑原将志だったわけだけど,この日のいろんな感情の含んだ言葉が印象に残る.この数日後にお母さんが亡くなったという報せもあったわけだし,振り返れば尚更.

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6月21日

人生初の親子ゲーム.前日に SKYSPA で夜を明かすもカプセルホテル満室でマッサージルームの簡易ベッドで寝たり,翌朝になって発券したFC招待券を家に置いてきたことに気づいたりしてグダグダ.

細川成也の2発,中川虎大の快投,斎藤俊介のビシッとした救援など,二軍戦として内容の濃い試合を観れた.

チケットを家に置いてきてしまった一軍ゲームは仕方なくウィング立ち見で観戦.ハマスタの一番上から見る景色は,まぁ絶景だったわけだけれども.

試合は大和の右超えサヨナラ安打で勝利.隣りで観戦していた少年の号泣が印象的だった.

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6月23日

70th Anniversary Game で遠藤一彦山下大輔が来場.

安定の試合運び.前日は体力を削る負け方をしつつも,5月半ばまでの悪い流れを完全に巻き返す雰囲気が出てくる.

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6月29日

2013年以来のエキサイティングシート.

マスコットのサービスっぷりに本当に感動.

試合は苦しい守りをなんとかしのぎつつ,最後は宮崎のサヨナラ打で決着!

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7月4日

平日の阪神戦にも勝ち,いよいよハマスタの勢いすごいぞ,となってくる.

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中継ぎで登板した石田の快投.そして去年から苦しい思いが続いている戸柱の本塁打.2017年日本シリーズ進出の立役者たちの逆襲は胸に来るものがある.

7月9日

職場のメンバーを連れて神宮でのビール半額ナイター.

上茶谷の我慢の投球に,中盤,上里の勝ち越し打,ロペスの満塁弾で打線が応える.

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7月16日

オールスター明けの前日は敗戦,この日はちょっと無理をして仕事を切り上げた感があり,しかも到着してすぐに劣勢になり,どこか居心地の悪い思いをしていた.

それを晴らしたのは,佐野の適時打だったような気がする.

今年は納得行くまで野球を観よう,と改めて思った日だった.

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7月30日

スターナイト初日.上茶谷の好投で快勝.

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青星寮のカレー大好きなんだけど,このスターナイト限定のスパイストッピング,行き過ぎずに刺激のある感じがなかなか良かった.

毎年の試合後のチーム付きカメラの舞台裏映像がなくなってしまったのが結構残念だったのだけど,ドローンショーは未来を感じた.

7月31日

連日のスターナイト観戦.

百瀬のプロ初打席.この日負傷離脱した伊藤光を補うために捕手2人を昇格させるために翌日降格となってしまうが,来年はもっとハマスタで躍動してほしいね.

試合は宮崎のサヨナラ適時打で快勝!やはり6,7月の快進撃の中心に宮崎はいたので,翌週の離脱はあまりに痛すぎるものになった…

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8月9日

有鈎骨骨折で離脱した宮崎に代わり,筒香三塁手で先発出場する.

本塁打も放ち,まさにチームを救う働きだった.

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8月11日

70th Anivessary Game はベイスターズ時代を特集.

自分が夢中になって横浜スタジアムに通った2005年,2006年に監督を務めた牛島和彦が来場.

試合前のトークショーは,当時の主力メンバーだった石井琢朗金城龍彦佐伯貴弘マーク・クルーン村田修一らとのエピソードが次から次へと出てくる.聞き覚えのあるエピソードも,有名になった部分の前後にある,当事者しか知らない文脈を聞けて,あれは本当に史料的価値のある証言だったな…

試合は,5月の現地観戦勝利から続いていた個人的験担ぎがここで途切れてしまう.まぁ,毎試合勝てるわけじゃないから験担ぎ11連勝なんてすごいとしか言いようないわな.

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8月17日

今季初の右翼外野席観戦.

筒香の通算200号本塁打で見事勝利.

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8月27日

一進一退ながら2位の位置を一日ずつ着実なものにしてゆく戦い.この日も筒香の適時打で7回に勝ち越し.本当に8月の「2番三塁手筒香」は鬼神であった.

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9月5日

ハマスタ阪神相手に敗戦.ここらへんで1つでも多く勝っていれば苦手意識を与えられたのか…とか,今になると思っちゃうよね.

球団史上史上最速で観客動員200万人を突破.

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9月12日

読売相手に負けられない戦いを落としてしまう.

5回に訪れた満塁の好機に代打で梶谷隆幸が登場したときのボルテージはすごかった.石川雄洋が不遇の TBS 時代から戦い抜いてきたように,もがきながら中畑時代を通じて成長し,戦ってきた梶谷に対する最近の球場の熱のこもった声援は郡を抜いて大きい.

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9月14日

草野球終わりでハマスタに急行w

後半戦ピリッとしなかった上茶谷だったが,この日は直球の走りが良かった.しかし5イニングしか投げられなかったのは,やはりプロ野球の1年間というのは大変なのだなぁ…

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試合後,今年からハマスタの BAY CRAFT BAR で販売されるようになったカクテル「ジャックター」が好きすぎて,このカクテルの発祥の地と言われる中華街のジャズバー ウィンドジャマー へ.球場で提供されてるのはトニック割なので,ウィンドジャマーではまたちょっと違った趣.

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9月21日

1点リードの9回に山崎康晃が同点を許し,10回に勝ち越しされると読売の守護神デラロサの前に三者三振.胴上げを見る.前日の試合と合わせて,一枚チームとしての完成度が上だな,と実感せざるを得ない敗戦であった.

8回のエスコバーの気迫はすごかったけどな.

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9月22日

神戸旅行,そして甲子園. 土も芝も本当に美しい球場だったよ.

来年から食べられなくなるであろうメッセラーメンもしっかり堪能.

「安打1つ出ただけで勝ったかのような歓声」とはよく言ったものだけど,本当に圧倒されたわ.あそこでアウェーで野球やるのホント大変だわ.

そしてこれもよくテレビで見た甲子園のジェット風船

試合はいいとこなく完封負け.

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9月27日

大学時代の職場の後輩からチケットを譲り受け東京ドーム.本当はここらへんで天下分け目の優勝決定戦くらいのつもりだったんだけどなぁ.

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9月28日

シーズン最終戦.淡々と負けるなかで,中川虎など次世代を担うべき選手たちが躍動した.

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10月5日

ついにこの日が来た.またベイスターズに新しい歴史が刻まれた.そんな感慨に耽る気持ちに似合う快晴だった.

初回の筒香本塁打で,「こうやって勝てるのか!」と思っていたのが心の隙.

放心状態で帰路につく.

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10月6日

三塁側FB席.阪神ファンの声援の圧をすぐそこに感じる.

福留の同点本塁打も,乙坂のサヨナラ本塁打もきれいに見える席だった.

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10月7日

大事な試合は,またも雨.

この大一番で妹がSS席を押さえてしまった.重要な局面で出てしまった2つの暴投も,北条のお手玉も,試合を締めくくった藤川がベンチを指差した様子も,くっきり覚えている.なんというか,思い出すのだけど,今でも気持ちを言い表せる言葉が出ない.

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図らずも,2月1日のキャンプインから,クライマックスシリーズの敗退まで見届けてる事ができた.1年間本当に充実してたなぁという思いと,そんなシーズンが終わってしまうほんのりとした寂しさを感じながら,眺めていた SNS のタイムラインに次々と流れてくる情報,その中でも特に筒香の海外移籍容認の報を見て,改めてシーズンの終了を実感させられる.私自身にもいろんな事情があって,心ゆくまで野球を観れるのも最後にしばらくなくなるかもな,というどこか覚悟が当初からあったシーズンだった.自分の人生もひとつの角を曲がるとき,愛するチームもまた巨星が去り一つの時代が終わる,そんな自分勝手なオーバーラップを感じてしまう関内駅への路であった.

2019年4月30日 Swallows@Baystars DAZNスペシャルデーに行ってきた

ちょっと前の話になるんですが、2019年4月30日、DAZN の「スポーツの本拠地プロジェクト」の一環で行われたチケットプレゼント当選者に選んでいただき、横浜スタジアムでの試合観戦をさせていただきました。

普段から横浜DeNAベイスターズの試合には脚を運び楽しんでいるのですが、今回また違った角度からベイスターズを見ることもできたので、そこら辺も含みつつ振り返ってみたいと思います。


試合は 14:00 開始だったこの日、私と妻が横浜スタジアムの最寄りである関内駅に降り立ったのは午前 8:50 でした。なんと今回は、スタジアムツアーから参加させていただいたのです。

普段から、球場で告知されている様々なキャンペーンで単語だけは見たことのある「スタジアムツアー」ですが、今回が初参加。まずは今年竣工した右翼ウィング席!私はすでにここで2度ほど観戦していますが、妻は初めて足を踏み入れました。景色の良さ、これまでの野球場にない高さと角度にびっくり。

グラウンドではトレーナーの方が、投手陣のアップのためにスプリント用の目印を準備しているところでした。こんな朝早くからご苦労さまです。

その後はブルペン見学 (リリーフカーに乗せてもらったり)

3塁ダグアウトに入れてもらったりもしました

ダグアウトから眺めるウィング席も大迫力!

そしてこちらも今年できた新エリア!NISSAN STAR SUITES にも足を運ばせていただきました!

さすが「スイート」というだけあるラグジュアリーな雰囲気。テラスから見下ろすグラウンドは、視線の高さこそバックネット裏 A 席とほとんど変わらないはずなのですが、 普通の客席と違い、眼の前を遮るものがなにもないので、想像以上に気持ちよく観戦できそうな感じでした。

そしてスタースイート屋上へ!景色もさることながら、横浜スタジアム特有の「Y」の文字を模った照明灯をこんなに近くで見れることがあるのか!というのが一番の感動でした。

この後、本来ならグラウンドで行われるベイスターズの試合前練習をグラウンドに降りて見学させていただく予定だったのですが、雨天のため室内練習場へ。この室内練習場は、2013年の「ダグアウトの向こう」でも CS 進出が消滅した日の試合後に選手が足を運ぶシーンで出てくる場所で、一気に興奮が高まりました。

2箇所でバッティング投手相手の打撃が行われている練習場の空気はピンと張り詰めており、事前に球団職員さんからは「声は響くので会話はご遠慮ください」と言われていたのですが、言われなくとも固唾を飲んで見守るほかないような雰囲気でした。沖縄のキャンプを見学したときにも思ったのですが、試合でのたった一球の結果で選手の人生は変わるわけで、その結果を良くするために選手はファンの見えないところでこのように何千球と打って準備しているのは尊いことだなぁ、と、しみじみと感じていました。


さて、試合はというと、10連戦の半ばで投手事情も苦しいベイスターズ、プロ初先発の進藤拓也投手を立てますが、2回、3回と失点を重ねて苦しい展開で始まります。中盤に怒涛の追い上げを見せて一時は逆転。このまま連勝なるか?と期待が膨らみましたが、ブルペン陣が抑えきれずに惜敗。

祝逆転!今日から始まった売り子さんボヤージュ #ベイスターズボヤージュ #mm_beer

今年は球団創設70周年を祝した限定醸造ビール「ベイスターズボヤージュ」が特に気に入っています。苦味もしっかりありながら香り高い味わいはとても不思議な感じ。この日からコンコース売店のみならず、立売でも販売が開始されて個人的にはとても嬉しい!

また、この日は大和選手の通算1,000試合出場というメモリアルの瞬間にも立ち会うことができました。 思えば平成最後の試合となったこの日。選手寿命は伸びているとはいえ体力的負担も高い二遊間というポジションではありますが、これからも元気なプレーを見せてほしい。平成で1,000試合、令和で1,000試合の出場を達成することはできるのでしょうか。

試合終盤にかけて雨脚が強くなり、最後はコンコースでの映像観戦となってしまったのですが、久しぶりの内野 FA 席での観戦はやはり迫力がありました。 ただ、この日はそれだけでなく、試合前、まだグラウンドには静けさも残る球場で、選手も、球団職員の方々も、飲食販売や球場運営などのスタッフの皆様も自らの仕事を果たした上でこの試合は開催されているんだな、と思うと、より一層、プロ野球に関わるあらゆる人々に敬意を払いたいな、と思うような一日でもありました。

このような機会を設けてくださった DAZN の皆様、本当にありがとうございました!

【#baystars】前に進むこと : 高城俊人と白崎浩之の前途に幸多からんことを

いつもより少々遅い昼食を口にしながら Twitter をスクロールしていたとき,そのニュースは飛び込んできた.

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いつも余裕があるときや試合観戦を楽しむときに眺める Twitter ベイスターズファンたちの悲しみに暮れる様子と比べると,ちょっと落ち着いた自分がいた.
妻も,いつもより早く帰宅した私が思いの外,冷静だったことに少々拍子を抜かしていたように思えた.

トレードと聞いて思い出すのは,やはり青春時代の苦い思い出だ.2006年冬の多村仁寺原隼人のトレード.2008年の小池正晃石井裕也鶴岡一成真田裕貴とのトレードは,それぞれ明日も夢もない,ベイスターズの築き上げたものを無に帰すような悲しい出来事の連続だったように思う.大好きだったチームが,なんの哲学も戦略もなく崩されていくような記憶に比べれば…と心のどこかで思っている自分がいる.

思い出が多すぎるので,心を整理するのもたいへんだけどね.

2015年5月5日.三浦の初登板の試合,高城はプロ初本塁打を放ったねぇ.その直前,外野では応援団の「今年の高城はひと味違う!」なんて一声があったとか.

立ち見だよ!場所取り熾烈すぎ!外野は無理だった。 #baystars

2013年のサードユニフォームの高城ユニ,たしかシーズン終盤の福袋で引いたんだけど,そんなにお小遣いもない中で大好きな選手のユニを引き当てたのが嬉しくてね.

日本シリーズ第4戦,五十嵐亮太の初球をバチコーン!と打って高々と舞い上がった打球は,STAR SIDE (三塁側) B指定席からとても綺麗に見えた.ここまで頑張ってきて本当によかったなぁ,としみじみ思いながらホームラントロットを眺めていたのを思い出す.

白崎といえばこの日の誕生日本塁打.この頃は倉本と来る日も来る日も遊撃の座を争っていたねぇ.


今思うと,ふたりとも,ちょっと優しすぎるところがあったのかなぁ,って思うフシもちょっとあるかなぁ.
2016年に「一番・三塁」先発で開幕を迎えた白崎だって,正捕手を固定できないベイスターズで高卒1年目から出場機会を与えられ続けた高城だって,ラミレス監督の言うところの「一度与えられたポジションを離すな」を実践できなかった,ということには間違いない.
プロ野球って熾烈な世界だ.改めて本当にそう思う.

僕はオリックスでベテランたちが故障した中で西野と三塁のポジションを争う白崎にも,移籍してもなお若月という分厚い壁と戦う高城にもその活躍を大きく期待する.あの重量打線の中で長打をかっ飛ばす白崎,若月とレベルの高い試合出場の競争を繰り広げて他球団に羨まれる捕手陣の一角となる高城.想像するだけでワクワクするじゃないか.DAZN でほぼすべての公式戦を観戦できるとは,本当に良い時代になったものだ.


球団の編成にまで想像を膨らませられるようになった身からすると,意図を持った良いトレードだなぁと思うし,そう後に振り返って思えるようになることを願うばかりだ.

同じメンバーで野球を出来なくなる日はきっといつだってやってくる.この機会に,高城が1軍デビューし,シーズンオフには白崎がドラフト1位で名前を呼ばれた2012年の『ダグアウトの向こう』を観直したが,あの作品に出てくる選手の殆どがもうベイスターズの一員ではない.三浦大輔のように幸せにユニフォームを脱いだのはほんのごく一部だ.

プロ野球選手一人ひとりが自分の生活や人生を賭けているとわかっているからこそ,チームも選手も前に進むことをひたすら楽しみにしていられる自分がいる.

筋書きはなく,伏線がある - ベイスターズ 2018年開幕に寄せて #baystars

「野球は筋書きのないドラマだ」とよく言われる.しかし,私はこう思う.確かに筋書きはない.しかし,確実に伏線はある.

横浜DeNAベイスターズが2018年の開幕前夜に公開した映像を見たときに,自分が最初に思った感想だ.

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冒頭の日本シリーズ敗退のシーンは,昨年発売された映像作品の最後の場面だ.映像にエフェクトがかかっているとはいえ,ナレーションもそのままなら,カットも同じだ.

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ポストシーズンに進出するようになったベイスターズの発表するシーズンオフの映像作品「FOR REAL」シリーズは,誰もが知っている筋書きの裏にあった,ファンの知らない伏線を次から次へと拾い,その意味を確かめるための作品であるとも言える.
その映像作品の誰もが知っているクライマックスを記した部分など,インターネットでそのまま流しても FOR REAL の価値は何も毀損されないということなんだなぁ,と,しみじみ思った.


新しいシーズンがやってくる.ファンの誰もが「これでもか」というほど味わった2017年という筋書きの,どの部分が2018年という物語の伏線になるのかは,誰も知らない.

日本シリーズ第6戦,サヨナラの生還を防ぐべく梶谷隆幸が投じた本塁への送球は,捕手嶺井博希の手前でワンバウンドして,不規則に跳ねた.
FOR REAL では,ヤフオク!ドームでの日本シリーズ前の公式練習におけるシートノックにて,外野手の送球を受ける際に「うわっ,(土の部分が) 跳ねる!」と嶺井が口にするシーンが映されている.イレギュラーバウンドしたバックホームが頭上を通過したとき,嶺井はあのシートノックは頭にどう過ぎったのだろうか.
「正捕手は戸柱」と決まって始まった2017年,嶺井はまさに「積み上げたものをプレーで示し」,シーズン後半戦での幾多の先発出場を勝ち取った.2018年,ラミレスは「シーズン序盤は戸柱と嶺井を併用する」方針を明言した.嶺井が存在感を示していることも去ることながら,"シーズン序盤は" と注釈をつけたことがこれまでのラミレスの発言には無かった異例な点であり,2018年のチームにある厳しさの側面をうかがわせる.ファームで待機する高城俊人も含め,今年はどんな競争と協調が繰り広げられるのだろう.

タイガースから大和が加入することで,遊撃から二塁に移る倉本寿彦ばかりが注目される.その一方で,2017年の夏場から二塁手のポジションをがっちり掴んで離さなかった柴田竜拓は,試合終盤の交代で二塁の守備に入るような起用が予想されている.
昨年,6月に脇腹の怪我で離脱した後,筒香からかけられた言葉を胸に一段とたくましくなって躍動した一軍こそが,柴田にとって「必ず戻ると誓った舞台」だった.高田繁GMやラミレス監督が大和を「優勝のためのラストピース」と称したことを,結果的に押し出された柴田はどう思っているのだろう.


新しいシーズンがやってくる.ファンの誰もが「これでもか」というほど味わった2017年という筋書きの,どの部分が2018年という物語の伏線になるのかは,誰も知らない.
伏線は選手の数だけではなく,選手と選手の間にも無数にあれば,選手の姿を見届けるファンの目線の数だけあるとも言える. 明らかになる誰も知らなかった筋書きの証人のひとりとなり,また自分が新しいドラマのスポットライトをあてながら野球を楽しめる喜びを感じながら,ベイスターズファンとしての2018年を送れればいいなと思っている.

佐伯貴弘の「隠し玉の極意」に思い出した牛島政権時代の彼の勇姿

2017年3月25日に放送された「球辞苑」の開幕直前スペシャルで,佐伯貴弘が「隠し玉」の極意を語っていた.

www4.nhk.or.jp

佐伯曰く,現役時代に隠し玉を成功させたのは一軍で3回だったと語っていた.
2001年,巨人の清原和博を刺殺した隠し玉が有名だが,私にとって印象深いのは 2005 年 5 月 8 日の交流戦,ロッテのサブローを刺殺した隠し玉だ.

npb.jp

この試合,ベイスターズの先発投手である加藤武治から始まり,吉川輝昭岸本秀樹と打ち込まれて 18 失点.そんな中で,一塁側内野 FA 席で私が目の当たりにしたのが,一塁手だった佐伯による隠し玉だった.当時のロッテ監督ボビー・バレンタインが必死の形相で抗議に出るも判定は覆らず,ロッテの攻撃はスリーアウトチェンジとなった.

「球辞苑」にて,佐伯は隠し玉のことを「投手が何を投げても打たれて止まらないときに,どうにか野球のルールの範囲内で出来ることをして,試合の流れを変えるための手段」と言った.
この番組で取り上げられることはなかったが,佐伯の脳裏に,あの日ボロカスに打たれ,翌日3人揃って二軍落ちとなった投手たちの姿があったんじゃないかな,と思うと,10年以上前の時間を少しだけでも共有できたような気がして,なんだか嬉しかった.

この年,なんとかベイスターズは滑り込んで A クラスとなるが,翌年は投手陣が崩壊,打線も大味で淡白な攻撃を繰り返し最下位となり,この2年のあいだ指揮を執った牛島和彦は退任した.
この頃,石井琢朗とともにチームを引っ張っていたのが,1998 年の美酒の味を知る数少ない選手となりつつあった佐伯だった.
忘れもしない 2006 年の開幕からの日々,有力な外国人野手なしで迎えたペナントレースで,佐伯は打率がいくら1割台を彷徨っても4番を打ち続けた.ファンもメディアも「4番村田修一」待望論を掲げるようになっても,報道陣からの質問に「他に誰が4番を打てますか」と突き返した牛島監督の鼻の穴はいつもより広がっていたように見えた.

おそらくいつまでも忘れないであろう4月28日.石井,そして金城龍彦が繋いだチャンスで,佐伯は3点本塁打を放ってみせた.

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試合が始まる前は,先発のジェイソン・ベバリンが何球投げるかなんて親友と呑気に右翼席で眺めていたものだったが,あの本塁打には興奮したものだった.ヒーローインタビューを見ているときは,「泣いてんじゃねーよ」って,野次ってたけれど.

ただ一言,「チームをなんとかしたい」という現役時代の想いを口にした,少し老け込んだ佐伯の姿を見て,ガラガラだった横浜スタジアムのフィールドでプレーしていた彼の姿を思い出した.


それにしても,隠し玉をひとつ取っても「球を隠すミットの使い方」「審判には隠し玉を認識させる」など,まったく知らない極意を次々に明かしてくれる球辞苑のレギュラー放送が終わってしまうのは非常に惜しいものがある.
確かに,現役選手の声を聞いてナンボの番組で,シーズン中に口を割らせるのが難しい話題もあるだろうから,是非とも 2017 年のシーズンを追いながら,今秋からの再始動に向けての種まきを期待したい.

AbemaTV のベイスターズ戦中継に,これからの野球中継の広がりを見た

今年から AbemaTV でも横浜DeNAベイスターズの試合中継が始まった.現在のところは3月18日からのオープン戦のみの中継だが,このような取り組みがあるということは,ペナントレースが始まった後も公式戦の中継が,全試合とは言わずとも定期的に AbemaTV で観られるようになるという期待を持ってい良いのではないだろうか.
この3連休のオープン戦iPad mini を通じて,日曜日に SHOWROOM, 月曜日に AbemaTV で観戦してみたのだが,気づいたことについてちょっとだけメモ.

視聴者とデバイスを考慮したテロップ

まず驚いたのが,AbemaTV が独自のテロップを用いて中継を展開していたことだった.
ニコニコ生放送,SHOWROOM とも CS での TBS ニュースバードと同じ映像制作会社の撮影した映像やカウント表示,選手のプロフィール字幕,編集したハイライトを放送し,ニコニコ生放送および SHOWROOM それぞれ独自の実況担当を載せる形を取っていた.
月曜は AbemaTV を観ながら SHOWROOM やニコニコ生放送との放送内容の比較を行うことはしなかったのだが,おそらく同制作会社の映像を AbemaTV も利用しつつ,選手紹介のテロップや得点・カウント表記は独自のテロップを使っていたのである.

このテロップ自体にも 「AbemaTV の視聴者層」と「モバイル視聴環境」の配慮が感じられたのが興味深い.

まず一つはテロップのフォントサイズ.従来のテロップよりもひとまわり大きいフォントを利用しており,iPhone の横向き表示でも充分に視認できる大きさだった.
特に SHOWROOM は iPhone の縦横切替のロックの仕様やオーディエンスのアバターが必ず見切れるような仕様となっているため画面の表示領域がどうしても小さくなってしまい,尚且つ従来のテレビを想定したフォントサイズではほとんど書かれている内容を読み取れなかったため,これは非常に意味のある改善だと感じた.

2つめはテロップの内容.従来の野球中継では考えられないような「ユルい内容」も選手紹介にバンバン組み入れられていたのが印象的だった.
正確に文字を記憶はしていないのだが,ホセ・ロペス選手には「かつてイチローと同僚で,ユンケルを愛飲しているという噂」,乙坂智選手には「チーム切手のイケメン,本名は乙坂・ルーセロ・智・ニコラス」と非常にミーハーな内容が並ぶが,おそらくこれは AbemaTV を普段から視聴する「野球に対して特段熱狂的ではない」「なんとなくザッピングして野球を視聴した浮動層」を意識したものだったんじゃないかと邪推する.

これも推測の域を出ないが,テレビ朝日系列の AbemaTV が TBS 系列のテロップなどの制作物を利用するのに何らかの制限があったのではないか.しかし,イノベーションというと大げさだが,現状の問題点に対するブレイクスルーは,得てしてこういった制約の中から飛び出すものである.

AbemaTV ならではの圧倒的画質

私の環境だけなのかもしれないが,普段見ているニコニコ動画や SHOWROOM に比べて画質が非常に優れていたのも重要な点だ.
ニコニコ生放送はお世辞にもスマートデバイスでは良い画質にはならないし,SHOWROOM は高画質モードと省帯域モードを使い分けることが出来るが,Wi-Fi 環境でも高画質モードだとコマ落ちや止まる減少に時々遭遇する.これは,結構な量のアバターや投下アイテムの描画情報もストリーミングしているからなのだろうか.
音声は iPad 上で再生しており,イヤフォン上で聴くとまた違った印象なのかもしれないが,結婚式の準備をしながらの「ながら視聴」をするには充分すぎるクオリティだったと思う.

そんな AbemaTV 野球中継の改善ポイントは?

ここまで AbemaTV での野球中継を褒め過ぎているが,すべてが良かったわけではない.
まずは,AbemaTV 特有の「ユルいテロップ」だが,選手に対して出されるテロップがワンパターンであり,またその日の成績の表示 (打席ごとの結果など) は表示されなかったので,さすがにこれは改善ポイント.
特に AbemaTV はザッピングの中で視聴されることを想定しているはずなので,間違いなく必要になってくる点だと思う.
「途中から見て結果がわかりやすい」という意味では,ラジオ中継のように,試合の中継をしながら,その途中でも試合経過を適宜差し込んでいくのもアリかもしれない.

また,AbemaTV は SHOWROOM やニコニコ生放送と違って実況アナウンサーの他に解説者も配置していたが,この人選も良くする余地があると思う.
私が視聴した 20 日は松本匡史が解説だったが,AbemaTV の視聴者層に彼を知ってる人が何人いるか,または若くて野球を詳しく知らない人に対してどういう喋りが出来るだろうか.通好みではあったが,それが AbemaTV のやりたい放送なのかな,というのはちょっと疑問. 最近,野球に限らず様々な方面で引っ張りだこだが,里崎智也なんかはここらへんの「求められているもの」にしっかり合わせに行くクレバーさを持っているから,適任だど思うんだが,どうだろう.


とまぁちょっと長々と語ってしまったけど,「ネット時代の読売ジャイアンツ」を標榜する勢いでネットストリーミング各所に進出するベイスターズ.テレビと違って同時中継も出来るので,各局も思い思いに進化できる可能性があるので,注目して追ってみても面白いかもです.

【ネタバレ無し】『FOR REAL-ベイスターズ、クライマックスへの真実。-』はベイスターズの映像作品最高傑作!

横浜DeNAベイスターズの (ほぼ) 2年ぶりの映像作品となる『FOR REAL-ベイスターズ、クライマックスへの真実。-』の完成披露特別上映・舞台挨拶に行ってきた.

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結論から言うと,「DeNA の映像作品の過去最高傑作」と申し上げて良い内容だった.内容のネタバレにならない程度に,そう思う理由を述べたいと思う.
とにかく,横浜ファンならずとも,野球ファンは映画館で観て欲しい大作だと思う.

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これまでの『ダグアウトの向こう』

ベイスターズはこれまでも,『ダグアウトの向こう』という映像作品を 2012 年から 2014 年に渡ってリリースしていた.
元は球団内部のアーカイブとするためにカメラを回していたのだが,商品化すれば面白いのではないかというアイディアの元,2012年シーズン途中から撮影体制を強化したものだった.
球団の親会社が TBS から DeNA に変わった当初はベンチ裏やロッカールームにカメラマンがいることに戸惑いを隠せなかった選手たちも,2年目以降はカメラの前でも自然に振る舞うようになった,というエピソードは割と知られているのではないだろうか.

2012年の第1作 は,まさに球団の体制が変わった中での暗中模索の具合がよく現れている.緩慢な守備をした荒波翔が試合中盤に交代させられたり,チームがモチベーションを失いそうになる中どう奮起しようとしたのかだったり,今になって思えば「いかにも最下位から脱出しようとしているチーム」という内容だったのだが,その中で中畑清監督をはじめとしたチームが懸命に最初のハードルを乗り越えようとする姿が共感を呼んだのだと思う.
翌年以降の作品と照らし合わせると,どうしても映像素材のボリュームが足りなかったのかな,と思われる部分もあるが,それも「手探りで始まった『ダグアウトの向こう』という作品」の一部だと思う.

2013年の『ダグアウトの向こう 2013』 は,私個人はこれまで一番推している作品だった.
トニ・ブランコ,ナイジャー・モーガン多村仁志が加入することで圧倒的に厚みを増した打線がチームにもたらした希望,チームの将来の中心と誰もが期待をかけた石川雄洋や荒波翔に訪れた試練,守備のほころびから崩れるチーム,すぐそこまで手がかかりかけたクライマックスシリーズ,そして次への希望.このチームの成長物語や,戦いの記録としての起伏があるという意味で見どころが多かった.

2014年の『ダグアウトの向こう 今を生きるということ』 は,それまでの2作とは方向性が変わった作品だった.チームのシーズンを追ったドキュメンタリーとしてではなく,プロ野球選手として生きる選手たちの物語に密着した短編小説集のような構成は,それぞれに心打たれるものはあったものの,映像作品自体の最終盤に向けた高揚感というものの演出という点では物足りなさがあった.
もっとも,前年と同じ5位で終わったシーズンを振り返るだけでは前年の作品と大きな違いが出なくなってしまった可能性は否めなく,それを嫌ったのではないかという推察も行き過ぎではないかもしれない.予告編の映像と本編であまりにも使われているカットが違いすぎるのも,関係しているように私には思えてならない.それでも,前年までと比較して,使われているカットの豊富さ,画質などを見ても明らかに映像作品としてのクオリティは向上していたのは間違いない.

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『FOR REAL』は,まさに胸の熱くなるドラマだった

映像作品が制作されなかった2015年シーズンを経て,2016年の激闘の様子を収めた『FOR REAL-ベイスターズ、クライマックスへの真実。-』はどうだったのか. 一言で言えば,シーズンを戦い抜くドラマの魅力という点で2013年作品を,映像作品のクオリティの高さという点で2014年作品をそれぞれ凌駕した傑作だと思う.

未だ一般公開がされていない段階なので具体的なシーンの記述は避けるが,一番印象的だったのは主将としての筒香嘉智のたくましさだった.
『ダグアウトの向こう』シリーズがリリースされていた 2014 年までの筒香は,寡黙さとあどけなさを持つ若手選手であった.
初めて主将として戦った2015年シーズンも,表舞台では言葉が多くなく,言葉ではなく背中でチームを引っ張ったような印象があった.そのシーズンが映像化されていないのもあってか,『FOR REAL』の作中で筒香が見せるベンチの中やロッカールームでの表情や仕草にはとても良い意味で意外さがあった.

開幕からクライマックスまでのストーリーという意味では,時を経る毎に選手の表情が変わってゆくことにも注目したい.ある選手のある時期のシーンについて,妻が「迷子みたいな顔」と言ったのだが,それぞれの選手の苦しみも,長い時間軸の中での位置づけを理解しながらだとより立体的に見えるものなんだなと思った.

ストーリーの魅力という意味では,2016年のベイスターズが球団史上初のクライマックスシリーズ進出を果たしたのだから,過去最高にドラマチックになるのはある意味当然かも知れない.しかし,過去の作品と比べてもカットのテンポの良さもあり,非常に内容の濃い作品になっていたのは特筆すべきだと思う.レギュラーシーズンを描ききって,さぁクライマックスシリーズだというタイミングで正直に感じたのは,「え,もう2時間くらい経ってるんじゃないの?尺足りるの?」という満腹感だった.あぁ,ポストシーズンって良いもんだな,と改めて思った次第.

さて,こんな大作を世に送り出してしまったベイスターズだが,間をほとんど開けずに三浦大輔の引退を記念した『永遠番長』ドキュメンタリーが発売される.どのような方向で私達を驚かせてくれるか,今から注目である.

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