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ベイファンとITエンジニアの狭間で

ベイスターズを応援しながら元気をもらう IT エンジニアのブログ

AbemaTV のベイスターズ戦中継に,これからの野球中継の広がりを見た

今年から AbemaTV でも横浜DeNAベイスターズの試合中継が始まった.現在のところは3月18日からのオープン戦のみの中継だが,このような取り組みがあるということは,ペナントレースが始まった後も公式戦の中継が,全試合とは言わずとも定期的に AbemaTV で観られるようになるという期待を持ってい良いのではないだろうか.
この3連休のオープン戦iPad mini を通じて,日曜日に SHOWROOM, 月曜日に AbemaTV で観戦してみたのだが,気づいたことについてちょっとだけメモ.

視聴者とデバイスを考慮したテロップ

まず驚いたのが,AbemaTV が独自のテロップを用いて中継を展開していたことだった.
ニコニコ生放送,SHOWROOM とも CS での TBS ニュースバードと同じ映像制作会社の撮影した映像やカウント表示,選手のプロフィール字幕,編集したハイライトを放送し,ニコニコ生放送および SHOWROOM それぞれ独自の実況担当を載せる形を取っていた.
月曜は AbemaTV を観ながら SHOWROOM やニコニコ生放送との放送内容の比較を行うことはしなかったのだが,おそらく同制作会社の映像を AbemaTV も利用しつつ,選手紹介のテロップや得点・カウント表記は独自のテロップを使っていたのである.

このテロップ自体にも 「AbemaTV の視聴者層」と「モバイル視聴環境」の配慮が感じられたのが興味深い.

まず一つはテロップのフォントサイズ.従来のテロップよりもひとまわり大きいフォントを利用しており,iPhone の横向き表示でも充分に視認できる大きさだった.
特に SHOWROOM は iPhone の縦横切替のロックの仕様やオーディエンスのアバターが必ず見切れるような仕様となっているため画面の表示領域がどうしても小さくなってしまい,尚且つ従来のテレビを想定したフォントサイズではほとんど書かれている内容を読み取れなかったため,これは非常に意味のある改善だと感じた.

2つめはテロップの内容.従来の野球中継では考えられないような「ユルい内容」も選手紹介にバンバン組み入れられていたのが印象的だった.
正確に文字を記憶はしていないのだが,ホセ・ロペス選手には「かつてイチローと同僚で,ユンケルを愛飲しているという噂」,乙坂智選手には「チーム切手のイケメン,本名は乙坂・ルーセロ・智・ニコラス」と非常にミーハーな内容が並ぶが,おそらくこれは AbemaTV を普段から視聴する「野球に対して特段熱狂的ではない」「なんとなくザッピングして野球を視聴した浮動層」を意識したものだったんじゃないかと邪推する.

これも推測の域を出ないが,テレビ朝日系列の AbemaTV が TBS 系列のテロップなどの制作物を利用するのに何らかの制限があったのではないか.しかし,イノベーションというと大げさだが,現状の問題点に対するブレイクスルーは,得てしてこういった制約の中から飛び出すものである.

AbemaTV ならではの圧倒的画質

私の環境だけなのかもしれないが,普段見ているニコニコ動画や SHOWROOM に比べて画質が非常に優れていたのも重要な点だ.
ニコニコ生放送はお世辞にもスマートデバイスでは良い画質にはならないし,SHOWROOM は高画質モードと省帯域モードを使い分けることが出来るが,Wi-Fi 環境でも高画質モードだとコマ落ちや止まる減少に時々遭遇する.これは,結構な量のアバターや投下アイテムの描画情報もストリーミングしているからなのだろうか.
音声は iPad 上で再生しており,イヤフォン上で聴くとまた違った印象なのかもしれないが,結婚式の準備をしながらの「ながら視聴」をするには充分すぎるクオリティだったと思う.

そんな AbemaTV 野球中継の改善ポイントは?

ここまで AbemaTV での野球中継を褒め過ぎているが,すべてが良かったわけではない.
まずは,AbemaTV 特有の「ユルいテロップ」だが,選手に対して出されるテロップがワンパターンであり,またその日の成績の表示 (打席ごとの結果など) は表示されなかったので,さすがにこれは改善ポイント.
特に AbemaTV はザッピングの中で視聴されることを想定しているはずなので,間違いなく必要になってくる点だと思う.
「途中から見て結果がわかりやすい」という意味では,ラジオ中継のように,試合の中継をしながら,その途中でも試合経過を適宜差し込んでいくのもアリかもしれない.

また,AbemaTV は SHOWROOM やニコニコ生放送と違って実況アナウンサーの他に解説者も配置していたが,この人選も良くする余地があると思う.
私が視聴した 20 日は松本匡史が解説だったが,AbemaTV の視聴者層に彼を知ってる人が何人いるか,または若くて野球を詳しく知らない人に対してどういう喋りが出来るだろうか.通好みではあったが,それが AbemaTV のやりたい放送なのかな,というのはちょっと疑問. 最近,野球に限らず様々な方面で引っ張りだこだが,里崎智也なんかはここらへんの「求められているもの」にしっかり合わせに行くクレバーさを持っているから,適任だど思うんだが,どうだろう.


とまぁちょっと長々と語ってしまったけど,「ネット時代の読売ジャイアンツ」を標榜する勢いでネットストリーミング各所に進出するベイスターズ.テレビと違って同時中継も出来るので,各局も思い思いに進化できる可能性があるので,注目して追ってみても面白いかもです.